メキシコ出張 / ランチョ カカチラス編
メキシコ出張記、今回は超マニアックな私のおすすめスポットをご紹介🇲🇽
アドベンチャーツーリズムに興味がある人にぜひ訪れてみて欲しい場所です。
出張で訪れたロスカボスから2時間ほど車を走らせ、カカチラス山脈のふもとの砂漠地帯に突如現れる”ランチョ・カカチラス”というグランピング施設にやってきました。
砂漠地帯といっても、こうして植物も育つ”緑の砂漠”と呼ばれる場所。
このグランピング施設は本当にマイナーな場所にあって、「アジア人が来てくれたのは初めてだよ!」と現地の人が教えてくれました。
詳しく説明すると”ランチョ・カカチラス”とは、バハ・カリフォルニアのラパス近郊にある、エコツーリズムとアドベンチャー体験を提供する宿泊施設⛺️
世界で最も裕福な一族であるウォルマート創業者のご子息の奥様、クリスティ・ウォルトンさんが数年前に設立した施設です。
なんと今回のクライアントであるメキシコのロスカボス観光局に協力してくださることになり、急遽こちらでお世話になることになりました!(クリスティさんありがとう!)
一人ひとつ、サファリスタイルの大きなテントが用意されます。
広い上にとても綺麗で、本当に独り占めして良いの!?ワクワクが止まりません。
テントひとつひとつに距離があること、そして砂漠地帯の真ん中にある施設ということもあり、とてつもなく静か。
虫や鳥たちの鳴き声、遠くで小動物が草の間を走る音、植物が風で擦れる音のみが聴こえてきます。
施設はとても広く、基本自由に過ごしてね〜というスタイルなので、部屋に案内される際[無線電話装置]を渡され、何かスタッフに用があればその電話装置で連絡を取るようになっています。
(ネットは施設の一部エリアのみ繋がるようになっているので、基本的にここにいる間はデジタルデトックスの旅になります。)
私のテントからは、世界遺産のコルテス海が一望できました。
自然が織りなす空のグラデーション。
ひとりテントからこの景色を眺める感動はもう、これ以上の贅沢はないと思えるほどです。
この日はスタッフに車を出してもらい少し離れを走っていると、野生のコヨーテを見ることもできました!
翌日の朝。
ここで洗顔して1日が始まります。
乾燥地帯といっても不思議と肌が乾いてる感じはなく快適です。気温もちょうど良い。
3月のメキシコおすすめです。
食事の時間になると、専属のシェフが腕をふるった数々のご馳走が。
ここは牧場や農場も併設されているので、オーガニックな食材や飼育しているヤギのミルクで作られたフレッシュチーズなどが食卓に並びます。
とうもろこし100%でできたトルティーヤは、とても柔らかくて繊細。グルテンフリーなので重たくなくていくらでも食べれてしまいます。
本当にどれも美味しい上にヘルシー!あまりにも食べっぷりが良いせいか、シェフが追加で料理を出してくれました。
シャワータイムはここで自らお湯をバケツに汲んで、奥のシャワールームまで運んで使うようになっています。
一回のシャワーで自分がどれくらいの量の水を使っているのか知ることが出来て、なかなか面白い体験でした🚿
東京で暮らしていると手軽に全てが揃ってしまうので、ちょっと不便なのが新鮮で楽しい。
日が暮れてきた。
夜は部屋に置かれた小さなランプの灯りのみで過ごします。
この日は深夜に小動物がテントの周りを歩いている音がして一瞬目が覚めましたが、
持ち前の図太さでまたすぐ爆睡😴笑
次の日は、このエリアに昔住んでいたメキシコのバケロ(vaquero)の移動手段や衣服について、ガイドのAnnaが詳しく教えてくれました。
私が着ている皮でできたコートは、広げるとベッドにもなるんだとか。手に持っているロープはなんと馬の立髪で作られています。
メキシコの荒野を長距離移動していたからこその先人の豊かな知恵を教えていただいて、とても学びのある時間でした。
この日はラバに乗ってコルテス海のふもとを散策。
動物アトラクションですが、ここで暮らす動物たちはアニマルウェルフェアにも配慮され大切に育てられているので安心して乗ることができました🐴
(アニマルウェルフェアって何?って人はこちら。)
どこまでも続く白い砂漠。
「どう?楽しい?」とガイドのAnnaが時々ふりかえって声をかけてくれます。
こんなところで働けるなんて最高に幸せだね。決まった時は嬉しかった?と聞くと、『倍率も高かったし、ここで働けることを誇りに思ってる』と。
そのあとはこの周辺の植物についての解説を受けにハイキングへ。
ここでは植物学、昆虫学、地質学、鳥類学などの研究活動も行われていて、自然環境への理解を深めることもできます。
話を聞いていくと、なんとフクロウがサボテンに穴を開けて住み着いたりすることもあるんだとか!
このサイズ感だからこそできること。
住み心地はどんな感じなんだろう🌵🦉
日焼けして皮剥けたみたいな植物も。この皮、ペリッと剥がすとなぜか良い匂いがします。
すごい鋭利なトゲがびっしり生えてる植物が多くって迂闊に触れません。乾燥地帯の植物のこのトゲには、過度な蒸散を防ぐ役割もあるそうです。
人間も植物も今いる環境に順応するために進化していくんだなあ。
ランチョ・カカチラスの大きな魅力のひとつはこの建築美にあります。建物もレイアウトひとつひとつが自然と調和しつつ、かつ洗練されているのです。
その上どこを見ても清潔なので、女性も安心して過ごせます。(ちなみに虫もほとんどいなかった)
魅力はとても書ききれないのですが、ここで過ごした時間は本当に素晴らしいものでした。
夜は街灯のない真っ暗な中、少し離れにあるトイレまで懐中電灯の灯りを頼りにひとり歩いて行くのですが、見上げれば満点の星空。
朝になればシェフがトルティーヤを煮込んで朝ご飯の準備をする良い匂いを感じながら、ハチドリが巣を作っているところを間近で観察したり。
最終日には一緒にいったメンバーも皆、「離れたくないねえ」と名残惜しい気持ちで施設を後にしました。
メキシコの大自然の中、本当の豊かさについて考えるシンプルで贅沢な旅がしてみたいという方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。優しいガイドと動物たちが出迎えてくれますよ。
おまけ
メキシコで良くしていただいた方にいただいたポンチョ。
民族によって模様が違うらしい!
今回紹介した場所はこちら🇲🇽
ランチョ・カカチラス(ranchocacachilas)
公式サイト
Adress
Carretera a Los Planes KM. 30 Mas 7.5 KM Brecha en Direccion Al Norte Rancho El Chivato CP, 23232 El Sgto., B.C.S., Mexico